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『多井熱』発売記念イベント@芳林堂書店高田馬場店 イベントレポート

 

先日4/16(月)、麻雀プロ団体 RMU代表・多井隆晴プロの新著『多井熱』の発売記念イベントが芳林堂書店高田馬場店主催で行われました。

麻雀プロの中でも、何人か好きなプロ雀士の方はいますが、僕は特に多井プロが好きです。詳細な経歴などはこちらをご覧いただければと思います。

majandofu.com

 

今回はイベントの内容はもちろんのこと、多井さんが語ったこと、会場の雰囲気などを記事にしていきます。(イベントからのタイムラグがあるのは僕が筆不精だからです)

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僕が会場についたとき、ちょうど入場が始まっていたようで入口から階段にかけて列ができていました。会場になったイベントスペースが7Fだったのでちょっと登るまでに疲れてしまいましたが、会場の広さにまずびっくりしてそんなことは忘れてしまいました。

会場の中にはすでに20名ほど観客が入っていましたが、比較的前の方の席に座ることができました。後で知ったことですが、同じ列に麻雀ライターの福地誠さんがいたり、他にもRMUのプロ雀士の方が来ていたようです。

そういった関係者も含めて、集まった多井プロのファンの数はなんと80名近く!今、これだけ多くのお客さんを呼ぶことが出来る麻雀プロってなかなかいないんじゃないでしょうか。本人にもその自覚があるようで、そういった自己を把握することが出来る意識の高さが、今の人気を形作った一因であるように思います。

 

さて、ここから内容の話です。

 

19時頃になり、この本の出版元である竹書房の金本さんが出てきて前説(?)をなさいました。金本さんといえば、竹書房主催の麻雀最強戦の実行委員長であり、毎回視聴者を飽きさせない大会テーマ発表をすることで有名な方です。

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一通り喋ったところで多井さんを呼び込む!・・・とこの大事なところで金本さん、カミカミwすごく緊張なさってる様子が伝わってきましたが、そのおかげで会場が和み、終始いい雰囲気を出せていたような気もします。

 

そして拍手の中多井プロ登場!少し照れた様子でハニカミながら現れた多井プロは、まずこんなに大きな会場だと思っていなかったとおっしゃいました。

最初は20人くらいのところでこじんまりと・・・と思っていたそうですが、集まったファンは予想よりずっと多い80人。これだけの数のファンに応援されているということに、感動なさっているようにも見えました。

 

多井プロの話が終わり、まず最初の企画は多井プロの対局中の思考をお聞きするという企画でした。

選ばれた対局は2017年の男子プロ最強決定戦決勝から2つ、そして同年2017年の最強戦ファイナル決勝から1つ。多井プロは2016年から2年連続で最強戦の決勝に進んでいますが、惜しくも優勝まではいたっていません。

数多くのタイトルを獲っている多井プロですが、この最強戦の優勝者に与えられる称号である『最強位』には並々ならぬ思いがあるようです。

それはまだ多井プロがプロ麻雀連盟にいた頃、お世話になっていた故・安藤満プロが語っていた「悪魔に魂を売ってでも最強位が欲しい」という言葉があるからだそうで、同じく安藤プロにお世話になり、後に一緒に連盟を出て、紆余曲折を経てRMUをともに設立することになる河野高志プロ、阿部孝則プロとともに、いつか最強位を獲ったら安藤プロの墓前に捧げることを誓い合ったそうです。

 

そういった背景があるからか、対局動画の解説に非常に熱が入っていらっしゃいました。しかし真面目に解説しながらもユーモアを忘れないのが多井プロらしさというか、戦術面ではもちろん、それ以外の部分でも終始観客が引き込まれるようなお話をしてくれました。

一番面白かったのは、清一色に向かう途中で鳴くか鳴かないかの判断について、解説の最高位戦プロ麻雀協会・村上淳プロがいうことにめちゃくちゃ突っ込んでいたところですかねw普段から仲いいんだな~というのも見てとれました。

 

対局の解説が終わったところで、お次はファンからの質問コーナーでした。

時間の許す限りほとんど答えるとのことで、様々なことについて答えてくれていました。

特に印象に残った質問と答えを、大まかに記していきます。

 

Q.牌に触れない日はある?

A.ある。34歳くらまでは毎日打ってたけど、体力がなくなってきて適当な打牌になってしまうことがある。だから今は月に12,3回触る程度。

だけど牌使わない研究もしている。三色の河ってどんな風なのか、など。こういう練習をプロはしない。その分差が着いちゃったw(会場、爆笑)

 

 

Q.メンタルを強くする秘訣は?

A.麻雀は四人でやるもの。初心者がいるから(プロである自分が)活動できるし、強い人がいるから弱い人がいる。もし嫌な奴がいたら、好きな人の兄貴だとか思おうとしている。自分本位になったときに麻雀は成長が止まる。他人に言わなくても自分にキレていることはある。

 

 

Q.麻雀が強くなるために、麻雀以外でするべきことは?

A.自分が一番苦痛と思うこと。そこから始めていけば我慢が効くようになり、そのうちほかの人の気持ちがわかるようになる(=他人の思考に近づける)

 

 

Q.初心者に教えるときに気をつけるべきことは?

A.「ダメ」から教えない。その指導法で強くなったプロがいないから。

 

 

などなど、多岐に渡るものであった。後一番驚いたのは、多井プロは収録対局の解説でほとんど取り直しをしたことがないそうな。素直にすげー。

他にもRTDの話や連盟との関係性についてなど、ファンが知りたいことをたくさん教えてくれました。

 

最後に、多井プロがおっしゃったのは「一つでも喜んでもらえるコンテンツを作ることが使命」との言葉。エンターテイナーらしい、ファン目線の発言でした。

 

その後、多井プロとの本のお渡し&記念撮影会が行われました。その最中に質問していいとのことだったので、みなさん思い思いの質問をぶつけていました。

その時僕が聞いたのは

ぼく「多井さんの次に強いプロって誰ですか?」

多井プロ「鈴木たろう(日本プロ麻雀協会)、最近は村上(最高位戦)も」

とのこと。

 

今回のイベントを通して、多井プロがなぜこれだけの人気プロになったのかがわかったような気がします。

ときにおちゃらけながらも、麻雀に真摯に向き合い、何事にも全力で取り組むその筋が通った熱い生き方は、間違いなく格好良いです。

これからの多井プロの、更なる活躍を確信したイベントでした。